館林キリスト教会

トピック集

ステップテキスト

子どもイエス

真の神様について (ステップテキスト2)

「はじめに神は天と地とを創造された」創世記、1章1節

1 神様の名刺

聖書は何を教える本でしょうか。
聖書は「神様について教える本である」ということができます。聖書の一番最初に
創世記という聖書がありますが、その一章一節に「はじめに神は天と地とを創造された」
と書いてあります。本というものは「一番最初にどんなことが書いてあるか」これが大切だとよく言いますが、聖書はそのような言葉で始まっているのです。
このお言葉はちょうど神様の名刺のようです。聖書を読み始める人にむかって神様は「私は神です。そしてこの天と地を造ったのは私です。いまもこの天と地を管理し、支配し、動かし、また歴史を導いているのも私です」。と自己紹介をしておられる。こう解釈することができます。

2 お付き合い宗教

日本は宗教的には非常に自由な国です。
一人の人がいろいろな宗教と広く浅く付き合っている、文明国としては非常に珍しいケ−スだと専門家に言われているのです。
つまり一口で言うと、たくさんのボーイフレンドはいるけれども、深く愛し信頼する人はいない。たくさんの人と交際しているけれども誰とも結婚はしない。そんな態度と同じです。
宗教という言葉と、習慣という言葉と、お付き合いという言葉がいっしょくたになっているぐらい、日本人の気持ちでは宗教は軽いものになっております。

3 本当の神様

けれども実はどういう神を信ずるか、礼拝するか、どういう神の導きを受けるか、その保護と祝福を期待するか、それによって私達個人個人の人生もずいぶん変わってきます。また宗教によって一つの国の文明、文化、道徳水準もずいぶん変わってくるのです。
ですから聖書をとおして本当の神について勉強し、ひいては本当の神様を信ずる信仰生活にはいるのは、とても大切ではないかと思います。

4 天のお父様

聖書の神様のことをイエス様は、「天のお父様」と教えてくださいました。
ちょうどお父さんやお母さんが自分の子供を守るように、神様は私達を守ってくださる。
またお父さんやお母さんが、必要な食べ物、着物、その他なんでもただで与えて、子供たちを育てるように、神様は私達を生かして下さるのです。
昇ってくる太陽も、夜静かに世界を照らす月も、咲く花、歌う小鳥も、田や畑に実る作物も、水、空気も、着ている着物も、全部神様がくださった。地球も太陽も全部神様が私達に下さったのである。
そういうわけですから、神様と人間の関係は、お父さんと子供の関係です。
「神様は天の父である。私達は神の子供である。人間同士は兄弟姉妹である」これが聖書の根本的な教えなのです。

5 新島先生

京都に同志社大学という大学がありますが、この大学を始めた方は新島襄という群馬県出身の有名な学者です。
幕末の頃、大体の日本人が「日本は神国だ。外国人などは軽蔑すべきものだ。寄せつけないほうがいい」と、そんな気分でいた時に、新島先生は「いや、そんなことはない、医学でも技術でも、いろいろな面で、外国人の方が進んでいるようだ。だから日本人は空威張りをしていないで、むしろ外国人から勉強するはずではないか」そう新島先生は考えていました。
それというのも、先生が聖書を読む機会があったからです。
まだ日本語の聖書はなく、漢文の聖書でしたけれども、彼はふとした機会に聖書を手にとって、創世記の1章を読んだ時に「いよいよ外国人を侮ることはできない。彼等はこういうすばらしい神を信じているのだ。
それゆえにこそ、あんなに高度の文明、文化を持つことができたのだ」と思ったのでした。
日本では狐でも蛇でも狸でも、山でも川でも、岩でも木でも、何でも神として拝んでいる。そういう民族と比べれば、天地万物を造った創造の神を信じているとは、なんとすばらしいことだろうか、と彼は考えたのです。

6 アメリカ渡航

そこで聖書を勉強し外国の文明を勉強するために、国禁をおかしてアメリカに密航しました。
北海道の函館からアメリカの船に乗せてもらって密航したのです。
そしてアメリカで立派なクリスチャンになりました。
またたくさんの学問も修めました。やがて日本に帰って来ました。
もうその頃は外国渡航も自由な時代になりましたが、帰国した彼は非常に歓迎されました。
外務省とか、文部省とか、いろんなところから高額な報酬と高い地位をもって招かれ、引く手あまたのありさまでした。
けれども彼が言いますには「これからの日本は一人の新島襄では間に合わない。百人、千人の新島が必要である」そう言って、一切の栄達や富貴を退けて、京都にキリスト教の大学を開きました。
初めは小さな二階家を借りた私塾でした。最初に集まった生徒は八人だったので、新島先生も少しがっかりしたかもしれませんが、そこから日本の教育ということを始めたわけです。
先生のように、聖書を通して真の神様に出合い、聖書をとおして真の神を信ずるようになった、そしてこれが自分の人生の転機だった。こういう人はたくさんいます。新島襄先生のような有名人ではないが、私もまたその一人です。
大勢のクリスチャンは皆その経験をもっています。
どうか聖書をとおし、真の神についてしっかり学んでいただきたい。
そしてこの神を信ずる信仰に導かれていただきたい。
これが私達の心からの願いです。

7 参考資料

聖書に啓示された真の神

(1)創造の神 創世記、1:1

(2)唯一の神 第1テモテ、2:5

(3)霊なる神 ヨハネ福音書、4:24

(4)遍在の神 詩篇、139:1〜12

(5)全知、全能の神 マルコ福音書、10:27

(6)義なる神 詩篇、119:137

(7)愛の神 第1ヨハネ、4:8