館林キリスト教会

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市川副牧師 コラム集(14)

 賛美歌9番 2004年9月26日

 作詞者はヨアヒム・ネアンダーという方です。1650年ドイツのブレーメンで生まれました。高校生の頃、山中で迷い九死に一生を得ました。彼は、これがきっかけで神様を信じ信仰をもちました。成人し、ブレーメンの教会で奉仕しましたが肺結核のため30歳という若さで召されました。その短い生涯において、60曲あまりの賛美歌を作りました。この賛美歌は1680年に発表され、世界中で歌われるようになりました。邦訳者は中山昌樹氏。
 作曲者はわからないそうです。この曲は1665年聖歌集に発表され、1668年ベルリンの聖ニコラス教会のオルガニストであり聖歌隊長ヨーハン・クリューガーという方がコラール集を編纂し、そこに掲載して以来、広くドイツ・コラール集に収められるようになったそうです。単純でしかも壮重な響きのこの曲はおそらく古いドイツ民謡から採られたものであろうといわれているそうです。

 休ませてあげましょう 2004年10月24日

 「重いくびき(荷物)を負って働かされ、疲れはてている人たちよ。さあ、わたしのところに来なさい。あなたがたを休ませてあげましょう。わたしはやさしく、謙そんな者ですから、それこそ負いやすいわたしのくびきを、わたしといっしょに負って、わたしの教えを受けなさい。そうすれば、あなたがたのたましいは安らかになります。わたしが与えるのは、軽い荷物だけだからです。 (キリスト)」 マタイによる福音書11章28節〜30節
 これは、ある訳の聖書のお言葉です。休日にゆっくり休んでも疲れが取れないという方も多いと思います。キリストはわたしたちが日々の重荷に「疲れはてている」ことをよくご存知でいらっしゃいます。疲れている人には休息が必要です。真の休息はキリストのもとにあります。
  キリストは「わたしのところに来なさい」と招いてくださっています。聖書を開いて、お言葉に静かに耳を傾け、キリストのみ前にこころを静め、キリストと歩調を合わせて生活するなら、キリストはおっしゃいます。「そうすれば、あなたがたのたましいは安らかになります。」と。

 一匹の羊を捜して 2004年10月31日

 「羊を百匹持っているとします。そのうちの一匹が迷い出て、荒野で行方がわからなくなったらどうしますか。ほかの九十九匹は放っておいて、いなくなった一匹が見つかるまで捜し歩くでしょう。」
 ルカによる福音書15章4節
 これは、ある訳の聖書のお言葉で、キリストのたとえ話の一節です。わたしたちは九十九匹を重要に考えるかもしれませんが、遊牧生活が身近だったこの地方の人々にとって「ほかの九十九匹は放っておいて、いなくなった一匹が見つかるまで捜し歩く」ということは、羊飼いの心情としてよくわかったと思います。一匹一匹個性的な羊をわが子のように愛した羊飼いにとっては当然のことでした。
 そのように、キリストはこの地上においでくださり、迷子の羊であるわたしたちを愛して、その一人一人を捜し続けてくださっているのです。キリストはわたしたちのために十字架で死に、よみがえってくださいました。キリストを信じるなら、羊飼いに捜し出された羊のように安らかに居ることができるのです。

 賛美歌100番 新聖歌 73番 2004年12月26日

  この賛美歌はクリスマスによく歌われます。一昨日のクリスマスキャンドルナイトでも聖歌隊賛美として歌われました。
 この賛美歌は東方正教会の「聖ヤコブの式文」という中の「天使の歌」と言われているものだそうです。  
 ‥‥きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである」。
 するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神をさんびして言った、「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」   ルカによる福音書2章11節〜14節
 「天使の歌」とはルカによる福音書2章14節の「いと高きところでは‥‥」という天使の賛美からきています。
 この賛美歌の作詞者はわかりません。作詞されたのは5世紀頃だろうと言われているそうです。邦訳者は由木 康氏。
 作曲者もわかりません。もともとフランスの古いキャロルで、1887年テイエルソという方がパリで出版した歌集に掲載されました。1906年、英国において、さらに1916年には米国の賛美歌集に掲載され広がりました。今日世界中で歌われています。この曲について「ニ短調に似た響きは日本人にも一脈相通ずるものがある」と評されています。   「讃美歌略解」より