館林キリスト教会

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伊藤牧師 コラム集(3)

 救いの救命具 2006年10月15日

 現代は車社会で、群馬県は車を持っている数は日本一だそうです。私も車でいろいろなところに出かけます。時には道に迷って困ってしまったことがあります。最近は人工衛星から発信される電波を受信して、自分の車の位置をモニターの地図上に表示し、目的地までドライバーを道に迷わないように誘導する「カー・ナビゲーション・システム」があります。とても便利で、値段も下がってきたので利用者が増えているようです。
ところで、私たちの人生のナビゲーター、すなわち今私はどこにいて、どこへ行くのか、どうしたら目的地にいけるのか、を教えてくれるシステム、それは機械ではなく、神様のことばである「聖書」です。
 ヨハネによる福音書8章12節に「わたしは世の光である。わたしに従って来る者は、やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつであろう」とあります。「聖書」は、心を開いて読む人に、自分のあるべき姿を教え、正しい道に導く書物なのです。

 心のスタミナ  2006年10月22日

  食堂に入るとスタミナ定食などというメニューがあったりします。スタミナという語は、英語で「持久力」や「精力」という意味ですが、もとはラテン語のスタメンからきているそうです。この語源は「糸」という意味で、糸は糸でも、「人間の寿命の糸」を意味しています。ですから「スタミナ切れ」とは死を意味していたのです。
旧約聖書に出てくる預言者エレミヤは「わたしはみ言葉を与えられ、それを食べました。み言葉は、わたしに喜びとなり、心の楽しみとなりました」と言っています。まことに聖書は、人の心にスタミナを与える生きた言葉なのです。

 聖書に親しむ  2006年11月12日、19日

 今年も東京の神田で恒例の古本まつりが開かれました。この頃は、大学が地方に引っ越したりして、対象が学生からサラリーマンに移り、並べられる本もかわってきているなどと言われます。それはともかく、読書の秋、良い本を1、2冊じっくり読んでみてはいかかでしょうか。
 ところで本の中の本といえば、聖書です。「もしあなたが無人島で暮らさなければならないとして、ただ1冊の本をもっていけるならば、どんな本をもって行きますか」といった質問に、多くの人が聖書と答えています。このように聖書は、不思議な力と驚くべき魅力をもっている本です。
  日本でも,毎年数百万部が売れている隠れたベストセラ−です。 旧約聖書の詩篇には、「あなたのみ言葉はわが足のともしび、わが道の光です」と書いてあります。
 リンカ−ンは「聖書は神が人間に賜ったもっとも素晴らしい賜物である。人間の幸福にとって望ましいものはすべて聖書の中に含まれている」と言っています。
 ニュートンは「いかなる世俗の歴史におけるよりも、聖書のなかには、より確かな真理が存在する」と言っています。
 インド独立運動の父といわれたガンジ−も「私の生涯にもっとも深い影響を与えた書物は聖書である」といっています。
 このように過去の歴史においても、聖書は多くの人に影響を与えてきました。そして現在も世界中の至るところで大きな影響を与え続けている書物なのです。そして聖書は、わたしたちの人生を導く光なのです。この秋、あなたも聖書を手にとって読んでみてください。

 聖収容所のクリスマス  2006年12月24日、31日

 12月の声を聞くと、いろいろな所でクリスマスを迎える準備をします。
 「戦場にかける橋」は大戦中のビルマのクワイ河捕虜収容所で起こった出来事を大衆向けに映画化したものです。また、当時自らも捕虜であったイギリスの将校ゴ−ドン氏は、この収容所で体験した事実をくわしく人々に知らせる責任を感じ、「死の谷をすぎて」という本にまとめ出版しました。
 その本の中でゴ−ドン氏は言っていますが、彼は初め何の宗教にも興味がありませんでした。しかし2人のクリスチャンを通して、ゴ−ドン氏と彼らの間に互いにいたわりあう心が生まれてきたそうです。ゴ−ドン氏は生きる意味を見いだすために、収容所近くのジャングルの中で竹薮集会を開きました。その集会から教会が生まれ、教会の交わりの中から奉仕団、医療活動が組織され、「ジャングル大学」までできたのでした。いつのまにか、日曜日の礼拝だけでなく、毎晩祈り会が開かれ、収容所で生活する人々の中に愛、喜び、平安、善意、忍耐などを持っている人々が大勢いたというのです。
 1943年12月25日のクリスマスの朝、収容所の教会には2000人を超す捕虜たちが集まり、賛美歌111番「神の御子は今宵しも、ベツレヘムに生まれたもう」を力強く歌いました。そして収容所全体が「メリ−・クリスマス」と心から声をかけあい、イエス・キリストの誕生を喜びあったということです。
 旧約聖書イザヤ書9章はイエス・キリストの誕生の預言が記されている所で有名ですが、2節には「暗やみの中に歩んでいた民は大いなる光を見た。暗黒の地に住んでいた人々の上に光が照った」とあります。また新約聖書ヨハネによる福音書1章9節には「すべての人を照すまことの光があって、世にきた。」とあり、キリストがすべての人の心を照す光として来たことを告げています。クワイ河捕虜収容所のように状況が悪く、心がまっ暗でも、キリストを心に迎え入れる時、人々の心に希望のともしびがともるのです。これこそキリストが地上に誕生された意味なのです。