館林キリスト教会

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ショート旧約史 ハガイ書

「神殿再建」ハガイ書1:1〜15 1997/6/29/

たびたびの不信と罪の結果、神の裁きを受けて滅亡したイスラエルは、70年間にわたってバビロンで捕虜生活に耐えていたが、ペルシャ王クロスの勅令によって、解放、帰国が許された。彼らは帰国するとすぐ、何よりも優先して、破壊された神殿の再建に着手した。「礼拝こそ我々の信仰の中心だ」と思ったからである。しかし状況は厳しい。彼らは家の建築、荒れた畑の耕作など、自分の生活の立て直しもしなければならなかった。一方、神殿再建もなかなか進展せず、失望感は疲労、倦怠に繋がった。その時預言者ハガイは「今あなたがたのなすべきことを考えるがよい」と、警告、奨励のメッセージを伝えたのだ。その結果、彼らは再び奮起して建築に励んだ。

「みすぼらしい神殿」 ハガイ書2:1〜9 1997/7/6/

さて長い犠牲と努力の結果出来上がった神殿は、貧しくみすぼらしく見えた。昔の栄光輝く「ソロモンの神殿」を見た老人もまだ多く残っていて「この神殿は無にひとしい」というのはその実感だった。ハガイは無理をせずその現実を見据えた。そしてまた新たに主の言葉を語った。(2章4節)「すべての民よ、勇気を出せ。働け。わたしはあなたがたと共にいると、万軍の主は言われる」。今まで神殿がなかったことを思えば、神殿落成はどんなに感謝だろう。また、貧しい自分たちだが、とにかく最善を尽くし、神がこれを受け入れてくださったと思えば、これまた感謝と満足があるはずだ。かくて旧約聖書の歴史の中で、また新しい時代が開けて行くのである。