館林キリスト教会

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伊藤牧師コラム集 聖地を旅して(9)

 ガリラヤ湖の空気を満喫(2) 2002年12月29日

 ガリラヤ湖を遊覧する船は、イエス様の時代を思い起こさせようとしているのか、あまり大きな船ではなかった。他の団体がもう一組乗っていて、全部で40人位だった。
 時々、船員のサービスで、ペテロやヨハネが網を投げて漁をした様子を見せてくれると聞いていたが、私たちの乗った船では、残念ながらそれを見ることは出来なかった。
 ガリラヤ湖上では、船客が投げるパンを求めて、カモメが船に近寄ってきた。パンを投げると、湖に落ちる前に上手にとるので私も面白がってやってみたりしながら、ガリラヤ湖上の遊覧を楽しんだ。
 聖地旅行に行かなくては体験できないのは、周囲を360度眺める事のできる経験と、そこの空気というか風というようなものを感じることではないだろうか。私は、こうしてガリラヤ湖上を船で遊覧しながら、おもいっきりガリラヤ湖にただよう空気を吸ってみた。イエス様や弟子たちが、この空気を吸い、このような中で毎日を過ごされたのかを思いつつ、しっかりと体験していきたいと願ったからだ。

 ガリラヤ湖上にて 2003年1月19日

 ガリラヤ湖は世界で最も美しい湖と言われています。それは、単なる景色の美しさではなく、数々の霊想を沸き立たせるような美しさでもあります。  
 1985年発行のイスラエルガイドに よると、ガリラヤ湖は、海抜212メートルの位置にあり、南北21キロメートル、東西13キロメートル、周囲52キロメー  トル、水深49メートルとなっている。旧約聖書には、この湖の名は3回しか登場し ません(キネレテの海と呼ばれました)。それとは対照的に、新約聖書では、ゲネサレ湖、ティベリヤの湖の名で何度も出てきます。事実、ガリラヤ湖は、イエス様の公生涯の中心地となった所です。
 船に乗ったのは現地時間で午前9時10分。ガリラヤ湖は静かで船はゆっくりガリラヤ湖の上を走っていきました。ご存知のようにガリラヤ湖は、山々に囲まれたすり鉢型の形状のため、時として突風が吹き荒れることはめずらしくないようです。そして人生もこれにとても似ていて、順風満帆の中に、突如として突風が起こることがあるのです。しかし、いつも私たちの人生という船にイエスさまが一緒だということを、この体験は諭してくれるようでした。
 船の中では、団長の荒川先生がルカによる福音書5章1〜11節を通して「大漁の秘訣」をお話してくださいました。イエスさまのみことばには力があることをこの湖の真中で聞くと、実感となって伝わってきます。
 また、船の中では、野原さんご夫妻の誕生会と荒川先生ご夫妻の銀婚式のお祝いをしました。

 ガリラヤ湖周辺を巡る(カペナウム@) 2003年4月27日

 ガリラヤ湖畔のテベリヤで船に乗って、カペナウムで降りました。カペナウムは「慰めの村」という意味です。イエス様はこの町を第二の故郷して数々の説教や奇跡を行いました。まさにカペナウムは、ガリラヤ地方におけるイエス様の宣教の中心地でありました。
 カペナウムの会堂(シナゴーグ)のすぐそばにペテロの家の跡と言われている場所があります。聖書に「それから会堂を出るとすぐ、ヤコブとヨハネとを連れて、シモンとアンデレとの家にはいって行かれた」(マルコ1:29)とあるのが、「なるほど」という感じでわかります。また会堂に隣接する庭には、石臼が置いてありました。そしてイエス様が「わたしを信ずるこれらの小さい者のひとりをつまずかせる者は、大きなひきうすを首にかけられて海の深みに沈められる方が、その人の益になる」(マタイ18:6)とあり、この海(ガリラヤ湖のこと)にあの石臼を首にかけられて沈められては浮かび上がらないだろうということ、それほどまでに、イエス様が小さな者たちを愛されていたということがひしひしと伝わってきました。

 ガリラヤ湖周辺を巡る(カペナウムA〜タプハ) 2003年5月18日

 湖を望む丘の上には、山上の説教に関する「八福の教会」(山上の垂訓の丘教会、その他いろいろな呼び方をする)がある。写真集や絵ハガキ等でもよく見る丸屋根八角形の美しい教会だ。中を見て、それから一周した。以前に友人の岩松康宣師からガリラヤ湖の写真をいただいたが、その場所から撮った地点に立つと、本当に美しいガリラヤ湖が見えた。
 「八福の教会」において、植木先生からマタイによる福音書5章、山上の説教のお話を聞いた。そして、イエス様と共に歩む者でない人には考えられない幸いということがそこには書かれているのを教えられた。ここを出たのが12時、ちょうどお昼の時間だ。召命教会を見学する予定でしたが、昼の時間は見学できないというので、5つのパンと二匹の魚の教会へ行く事になりました。
 福音書にはたくさんの奇跡が記されています。そのたくさんある中で、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つの福音書全部に記されているものはたった一つしかありません。それは「5つのパンと二匹の魚で五千人を養った」奇跡の記事です。タプハといってもよくわからないが、「5つのパンと二匹の魚で五千人を養った」奇跡が行われた所だといえば、聖書の中でも有名な出来事だからすぐ分かりました。そしてこれを記念して建てた教会が「5つのパンと二匹の魚の教会」です。タプハとは、ギリシャ語でヘプタペゴン(7つの泉)と呼ばれたのが短縮されたものだそうです。
 この日の昼食は、少年がイエス様に差し出した魚と同じかどうかはわからないが、「ペテロの魚」と呼ばれる魚のフライを食べた。味が淡白でとてもおいしかった。日本から醤油をもっていくと、日本食のような感じで食べられると聞いていた。そこで私も醤油をちゃんともっていったが、実際に食べる時は、バスの中に忘れてしまい、他の人からわけていただいた。